自己都合で退職してもすぐに失業手当がもらえる!実体験をもとに解説!

政治・社会

「残業が多くて今すぐにでも会社を辞めたいけれど、収入がなくなるから辞められない・・・」という方は多いのではないのでしょうか。

私も入社した会社で残業が多く、毎月60~80時間の残業は当たり前で、ついに100時間を超えた月には身体的にも精神的にもおかしくなってしまいそうでした。

会社都合で辞めることができれば失業手当がすぐにもらえるのですが、会社都合にするのには上司や人事にかけあう労力もありますし、何よりなるべく円満に辞めたいと思っていた私には難しいことでした。

かといって自己都合で退職すると失業手当は3カ月の待期期間後でないともらうことができません。

ですが実は自己都合で退職しても、残業時間が多ければ、待期期間を待たずしてもすぐに失業手当をもらうことができます。

少しでも退職した後の生活費の足しができると考えれば、無理をして体調を崩して病気になってしまう前に退職という道を選ぶこともできるのではないでしょうか。

なお、これに適用されるには様々な条件があり、記事内でもご説明していきますが、毎月の残業時間が45時間以上の方はすぐに失業手当がもらえる可能性があります。

月に45時間というと、意外と基準は厳しくないかと思います。

この記事では私の実体験をもとに、どのようにして失業手当をもらうことができたかご説明します。

なお、詳細につきましては最寄りのハローワークにお問い合わせされることをお勧めします。

入社した会社で残業が多くて体調を崩す

社会人3年目、約1年間の転職活動を経て、ついに希望する会社に採用が決まりました。

今までの私の経歴からしたら到底雇ってもらえないような大企業です。

これから一生この会社に尽くしていく覚悟で入社しました。

しかし現実は違っていました。

求人を出しているということは、何か理由があるものです。

今回の募集は、業務拡大による人員補充でした。

仕事がたくさん増えるのはとても良いことですが、実際入社してみると明らかに人手が足りていませんでした。

入社1か月目で残業時間は60時間を超え、そこから毎月60~80時間くらい残業をしていました。

しかも、土日祝日は休んでいるにも関わらず、この残業時間です。

明け方に帰宅することが何度もありました。

家に帰ると涙が出たり、朝は布団から起き上がることができなくなったりしてしまいました。

そしてついに、月の残業時間が100時間を超えた頃、頭痛や吐き気などの身体的な部分にも影響が出始めました。

辞めたいとは毎日思っていましたが、入社をきっかけに一人暮らしを始め、実家に戻るつもりもなかったので、無収入になるわけにはいきませんでした。

「特定受給資格者」の存在を知る

仕事が辛く、辞めたいとずっと思っていたので、毎日のようにインターネットで「会社 辞めたい」「会社 つらい」などと検索をしていました。

そんな時、「特定受給資格者」というものを知りました。

特定受給資格者とは、やむを得ない理由で会社を退職した人のことで、こちらに当てはまると退職理由が会社都合になるため、失業保険が3カ月の待機期間なしに給付されます。

その条件の中には、健康に影響が出るほど残業時間が多かったために離職した人も含まれているとのことでした。

そして、以下が厚生労働省の定めている特定受給資格者の判断基準のうち、残業時間が多いために退職したと認められる場合です。

「解雇」等により離職した者ー(5)
離職の直前 6 か月間のうちに 3 月連続して 45 時間、1 月で 100 時間又は 2~6 月平均で月 80 時間を超える時間外労働が行われたため、又は事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者

① 離職直前の 6 か月間(賃金締切日を起算日とする各月)の間に 45 時間を超える時間外労働が 3 月連続してあったため離職した場合、100 時間を超える時間外労働が1月あったため離職した場合、又は 2~6 月平均で月 80 時間を超える時間外労働があったため離職した場合等が該当します(ただし、労働時間については、有給休暇や体調不良等のやむを得ない理由により時間外労働が行われていない月がある場合には、これを除いて算定します。)。

【持参いただく資料】タイムカード、賃金台帳、給与明細書など

② 労働基準法、労働安全衛生法、育児・介護休業法等の労働者保護法令や保安関係法令(いずれも一定のものに限る。)において、職業生活を継続する上で危険又は健康障害の発生するおそれのある旨の法令違反について、所管の行政機関により改善に係る指摘がなされた事実があり、改善に係る指摘後、一定期間(概ね 1 か月程度)経過後においても当該法令違反に係る改善が行われていないことを理由に離職した場合が該当します。なお、労働災害により被害を受けたことにより離職した場合は改善に係る指摘がない場合もこの基準に該当します。

(https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000147318.pdf)

従って、特定受給者になる条件としては、退職する前の6か月の間の残業時間が

  • 月45時間以上が3カ月連続
  • 月100時間以上が1カ月
  • 2カ月~6カ月の平均が80時間以上

のいずれか1つでも当てはまれば可能性があります。

ただ、②の残業過多にもかかわらず、事業主が対処しなかったという部分は証明が難しいと思うのですが、私の最寄りのハローワークでは特に確認などはされませんでした。

この点は地域によって異なると思いますので、最寄りのハローワークにご確認をお願いします。

退職から失業保険を受け取るまで

それでは実際に私がどのようにして特定受給者になったか、時系列順に説明していきます。

  • 退職前

退職前に一度ハローワークへ行き、特定受給者になりうるか相談をしました。

その際に給与明細など、残業時間が分かるものを持って行ったほうが具体的なお話ができると思います。

また、特定受給者の申請をする際に必要な書類等を事前に聞いておいてください。

退職した後で準備できないものがあれば困るからです。

結果として、特定受給者となりうる条件ではあるが、今の時点では確定できない、と言われました。実際に退職して、ハローワーク内で審査をして決められるそうです。

本当に一か八かだったのですが、退職することを決めました。

なお、退職後に会社都合に変更した場合であっても、退職先には伝わることがないとのことで安心しました。

  • 退職時

会社には自己都合で退職届を出し、総務に退職理由を確認された時も自己都合と答えました

そして退職日、残業時間が記載されている給与明細を印刷して持ち帰ってきました。

  • 退職後

退職後、ハローワークへ行き失業手当を受け取るための手続きをします。

その際に窓口の方に退職理由を確認されたので、「実は残業時間が多くて辞めました」と伝えて、給与明細を出しました。

給与明細のコピーを取って社内で審査をしますと言われ、その日は帰宅しました。

結果は次回の失業保険の説明会の時に分かるとのことでしたので、少し不安なまま時間が過ぎるのを待ちました。

そして失業保険の説明会の際に、退職理由が記載された紙を受け取ったのですが、退職理由が「会社都合」となっていました

これで無事に自己都合から会社都合として変更となり、失業保険もすぐにもらえることになりました。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

特定受給者になるための残業時間の基準は意外と少ないので、当てはまる方も多いと思います。

しかし、こういった制度は自分から調べたり、申請したりしないと活用できないのが現状です。

会社都合退職になると国民健康保険が大幅に減額されるなど、他にもたくさんのメリットがあります。なるべく健康的な生活を送るためにも、自分に合った制度を上手く活用していきましょう。